柏倉九左衛門家ガイドサイト

仏蔵BUTSUGURA

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ここは、柏倉九左衛門家の仏間です。
土蔵の中に仏間を作ったのは、火災から先祖を守るという考えであったと思われます。
約250年前に建立されたと推定されますが、その後も改修の手が入っており、特に、110年ほど前の明治42年から44年の大修繕を経て、現在の形が出来上がったとみられます。
仏蔵奥の一段高くなった内陣は、柏倉家の宗派である浄土真宗の本山、東本願寺の内陣を模して作られています。
仏壇は京仏壇で、水運盛んな頃に北前船で運ばれてきました。
本尊の阿弥陀尊像は、高さ51㎝、漆に金箔が施されており室町時代初期の物と伝えられています。
昔は、これほどの仏像を安置するためには本山の許可が必要だったようで、「木仏尊像安置御免」(きぶつそんぞうあんちごめん)と書かれた300年前の古文書(こもんじょ)が残っています。
内陣奥の板戸の蓮の絵と正面の欄間は、柏倉家一族の絵師柏倉雪章が描いた原画をもとに山形の仏壇職人によって作られました。
欄間には、日本三景の宮島、天橋立、松島の五大堂が彫られています。
午後になると西陽で外の景色が照らされ、その明るさが仏蔵の中に反射し、阿弥陀尊像の後拝の金箔を輝かし感動的な美しさになります。
仏蔵から南に見える庭は、三尊石組と言い、一番大きな石を本尊に見立て、左右に控えの仏を置いています。
石は、樹木がメノウのような化石になった珪化木です。